サムシング・イン・ザ・ウェイ

1.何かが引っかかる

 ケヴィン・スミスグランジ映画『クラークス』の一場面。

www.youtube.com

 SNFU『The Last of the Big Time Suspenders』の裏表紙にもホッケー競技。

www.musik-sammler.de

 スケートはスケートでもアイススケートのスケートロックなのか。

2.体育会系と赤い首の住人たち

  マイケル・アゼラッド『病んだ魂 ニルヴァーナ・ヒストリー』(ロッキング・オン)に「体育会系」の文字がやたらと出てくる。

体育会系の奴らが音楽業界にまではびこっている。(略)ゾッとするよ。

                 カート・ドナルド・コバーン(23歳)

 著者*1は「インテリで、政治的にも進歩派で、反性差別主義で、マッチョではなく音楽のわかる」カレッジ/インディー系の客と「頭の弱そうな体育会系や優等生タイプやメタルキッズ」を対比させながら、その双方から支持を得るバンドの特異な状況を描き出す。

  チャールズ・R・クロス『HEAVIER THAN HEAVEN カート・コバーンバイオグラフィー』(ロッキング・オン)においても、カート・コバーンは運動部出身者や保守的な白人貧困層(自分と同じという意味で言っていると思われる)の思想、容姿についてかなり辛辣な意見を述べている。カート本人は野球、アメフト、陸上やレスリングまでやっている。(割と人気者だったらしい。マット・ルーキン(元メルヴィンズ、マッドハニー)とは少年野球団で出会う)嫌々習わされていたとしても、12才で草と酒を経験して、はたちの頃はビールの代わりにLSDを嗜むような人ではある。

3.オリンポスの果実 

麻生太郎 モントリオールオリンピック クレー射撃 日本代表

森喜朗 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長の発言

川淵三郎 日本トップリーグ連携機構会長「オシムって言っちゃったね」

・人気芸能人「切り取り」 

・銀メダリスト「何が正解?批判も肯定も難しい」

4.she's not on the menu

 パートナーの要請した家事仕事一切を無視する強心臓の持ち主、伝説の男カート・コバーン曰く(『病んだ魂』)

女嫌いでもウィリアム・バロウズは尊敬してる。ブリオン・ギーシン(brion gysin)だって完全に女嫌いだけど、彼の作品は大好きさ(略)

僕は女嫌いの連中は大嫌いだし、そういう連中とも関わりたくはないけれど、中には素晴らしい物を作り出す人もいる(略)

彼らからも学ぶべきものがあるんだよ。(略)彼らを拒否して関わらないでいるよりは、彼らの考え方を変えるように説得してみる方がいいだろ?

5.hot topic is the way that we rhyme 

 トビ・ヴェイルの影響で「フェミニズムやその他の政治、社会問題を深く考えるようになった」というカート・コバーン。大好きなカミール・パーリアはコートニー経由で知った。(『病んだ魂』)

男であることを嫌がってはいないよ。女性の側に立って、支援して、他の男性に影響を与えようとする男だっていろいろいる。むしろ女性よりも男性が他の男性に対して例を示した方がインパクトがあるんじゃないかな

 セクシュアル・マイノリティの権利を擁護するコンサートや中絶の権利を支援するチャリティー公演に出演する一方で、妹のカミングアウトに戸惑って意味不明な説得を試みる。橋の下で釣った魚を食う話はどうやら創作のようで、体育会系だかレッドネックだかに部屋を荒らされた話も本当かどうか分からない。晩年は連日のように400ドル相当のヘロインを腕に刺していたそうだが、アージ・オーヴァーキルのEddie “King” Roeserのニルヴァーナ評(『病んだ魂~』p.206)は言い得て妙だ、と思った。

政府なんてクソくらえ、現状なんてクソくらえ、アホ連中もクソくらえ、だろ

 ここから、人種差別、性差別、ファシズム、検閲主義反対に広がっていく。ショウに来た人みんなに伝わるメッセージなんだよ                                                   

 

おわり

 

追記:Steven Jesse Bernstein を聴いて カートもブラウン・カウ/タオル時代はノイズの中で詩を吟じたらしい 存命ならば今頃、スリム・ムーンやディラン・カールソンなんかとポエトリーリーディングのレコードを出していたかもしれない ミランダ・ジュライの線は…どうかな~

 

追記:カートは交際中のコートニー・ラブエミリー・ブロンテ嵐が丘*2オスカー・ワイルド『ドリアングレイの肖像』を贈ったそうだが…。『アラバマ物語』を例にムラの閉鎖性、差別の横行に憤るが、クリスの読んでいたソルジェニーツィンイワン・デニーソヴィチの一日』には興味を示さない。鬱な冬の日にダンテ『神曲』を読んで一日を過ごす(Tシャツのデザインに採用)。ブローティガン(タコマ出身)に言及する箇所はなかった。

 

 飛び跳ねるニッキ・マクルーアとイアン・ディクソン、Tシャツも素晴らしい。www.youtube.com

*1:マイケル・アゼラッドはエヴェレット・トゥルーによると「あたりさわりのない書き手」とのこと(『ニルヴァーナ:ザ・トゥルー・ストーリー』シンコー・ミュージック p.615より

*2:thrushcross grange:スラッシーでクロスオーバーなグランジ・ロックという意味か?(“grunge”)

カート・コベイン ドナルド・トランプ

 陽気に誘われて、薄着で外に出た。何やかやあって、いろいろ調べるはめになった。検索ワードは「ドレスダウン」、「カジュアルアップ」、「フランネル」、「ランバージャック」。

ネルシャツよ 永遠なれ

 ブルース・パヴィット(サブポップ元社長)、格子柄が良く似合う。

Embed from Getty Images  

社長ブルース 私の履歴書

 自身の経営哲学を語る 映画『Hype!サウンドトラックCD ライナーノーツより

They came to Sub Pop with their first single, and we passed on it for being too commercial. Of course, one year later we almost went bankrupt... Pearl Jam are the social conscience of our arena rock nation.

 以下、エヴェレット・トゥルー『ニルヴァーナ:ザ・トゥルー・ストーリー』(シンコーミュージック)より抜粋

 ジャック・エンディーノ:ブルース・パヴィットを評して(p.82)

彼は反知性をかかげる知性派人間だ。脳みそからっぽの音楽であればそれにこしたことはないというね。

 スティーヴ・フィスク:ブルース・パヴィットのビジネス感覚を問われ(p.86)

サブ・ポップはファクトリー・レコードの真似だ。ブルースは起業家だが、ドナルド・トランプ程の才はない。共産主義者だしね。

 出たな、トランプ前大統領。

クリス・ノヴォセリックの発言

nme-jp.com

rockinon.com

カート・コベイン氏の場合

 以下の記事を参考にした。

faroutmagazine.co.uk

 カミール・パーリア『セックス、アート、アメリカンカルチャー』(河江書房新社)を読み始めたが、読み通せる自信がない。帯には「マドンナ?彼女こそ真のフェミニスト。ポルノ?もちろんO.K.!フーコーラカンデリダなんて、くそくらえ!」とある。フーコーもだめなのか。(それらと戯れて悦に入るだけの大人が嫌いなだけかも)

 ただ、カートの「言い回し」は少し気になった。

I really like Camille Paglia a lot; it's really entertaining, even though I don't necessarily agree with what she says.

真打 マイケル・“カリ”・デウィット Cali Thornhill Dewitt

 再び、『ニルヴァーナ:ザ・トゥルー・ストーリー』より(p.394,504,575,594)

 1973年生まれ。8歳で映画『ザ・デクライン』を見て、9歳でD.O.A.のライブに行き、16歳でJabberjaw (Los Angeles) - Wikipediaに勤務して、パット・スメアを推薦して、フランシスのナニーでコートニー、カートの「二人」と仲良くできて、『イン・ユ―テロ』のCDラベルで女装していた人。現在はアーティストとして活躍していて、東京で個展を開いたりもしているみたい。Cali Thornhill DeWitt - Wikipedia

eyescream.jp

 貴重なインタビュー。カニエやトランプ政権、日本の政治家の話も。

www.gqjapan.jp

 以下、インタビュー*1より、ちょっと引用。

 最近、いっしょに育ってきた奴らのことを考えると、みんな歳をくって、ひとつのことに固執してると思うんだ。「1993年にこんな経験をした。オレはその経験について考えて、そのことを話す」って。オレもだんだん年をくってきて、まわりは「そんな新しいことやってんのか。オレは好きじゃないな」ってなるんだ。新しいことに批判的になる。そもそも新しい言語を学ぼうとしないから。止まってしまうんだ。それが年々積み重なっていく。世界は成長しているのに、ますます関わりを持たなくなってしまうんだ。 

 ......。(  ..........。)

 93年の大晦日オークランドで行われたニルヴァーナのライブにグリーン・デイ、スピットボーイ、J・チャーチ、モンスラのメンバーが大挙して訪れたらしい。それはこの人がエピセンターへ立ち寄った際に皆を招待したから、だそう。その日のオープニング・アクト?はボブキャット・ゴールドスウェイトが務めていて(イン・ユーテロ20周年CDに詳細あり)、後の監督映画『World's Greatest Dad』にはクリス・ノヴォセリックが登場する。めちゃくちゃ感動的な場面で。

ファクト・チェック

ロイターより

www.reuters.com

ニコニコニュースより

news.nicovideo.jp

ポスト・トゥルース・ラウンジ・アクト

 『ネヴァーマインド』収録曲「ラウンジ・アクト」の歌い出し、 “Truth covered in security…” を思い出して、カートよ、おまえもか、と邪推した。(冗談で言ってます)で、クールなカリ・デウィットがいれば大丈夫、みたいなオチにしようと粘ったが不首尾に終わった。検索したら、平気で23万もするネルシャツが数多く出てきた。Mike Wattのせい?それとも世界は自分の知らぬ間にハイパーインフレを起こしていたのか。

 

以上です

 

反省1:BATHTUB IS REALの詳細が気になる キャシー・アッカ―とカミール・パーリアが同い年と知った. 俺のネルシャツ300円

津村記久子 レモンヘッズ

■ 過去の過ち GIMME INDIE ROCK !

 島田潤一郎『90年代の若者たち』(岬書店)を読み終えて、チャゲアス動画をひとしきり漁った後、本で触れられていた(pp.59-60)ペイヴメントのライナーノーツを手に取った。『ブライトゥン・ザ・コーナーズ』の該当箇所で微笑んでから『ワーウィー・ゾーウィー』に目を通すと、中でS.M.が「ゲフィンの新人バンド」を揶揄していた。当時、発言を真に受けた自分は愚かにも  jawbreaker『dear you』と aimme mann『i'm with stupid』の購入を見送ってしまった。どちらもペイヴメントよりキャリアがあるのを知らずに。ジョウブレイカーはニルヴァーナ(それこそD.G.C.ですが...)のオープニング・アクトを務める予定だったと知って探し求めたが、それも三枚目までで、『dear you』に関してはjets to brazil 来日の時でさえ食指が動かなかった。エイミーマンは映画『マグノリア』で再認識して、津村記久子『エブリシングフロウズ』(文藝春秋)を読んで、ようやっと聴く気になった。

“I wanted them to be huge but...” 

  ■ インディーキッズ悔い改める BORN AGAINST

 津村記久子、少し前に『群像』2020年11月号所収の短編を読んで、『ディス・イズ・ザ・デイ』以降の作品を読まないでいたことを後悔した。UFJに引いていたのかなあ。

 ■ 君の名は? I forget to forget

 とにかく新刊は絶対買うとして、今は『八道筋カウンシル』(朝日文庫)を再読、斜めに読んでいたら、文中に「ボストンのグランジバンド」とあり(p.128)、珍しく具体名の無いことに胸騒ぎを覚えた。

 分かりませんでした DAMAGED Ⅱ

 boston grunge bands で検索すると無数に出てきた。内容から推し量ろうにも無理だった。いっそでっち上げで以下、pixies, breeders, lemonheads, juliana hatfield, throwing muses, belly より選びたい。dinosaur jr, bufallo tom はアマーストのバンドと見做して意図的に除外した。bullet lavolta とか upsidedown cross とか、挙げだしたらキリが無い。選定は何となく92~94年の間で、「anyone can play guitar」は93年だが、平場でもCDの入手が容易そうなアーティスト、要は国内盤の有無を重視した。グランジの定義については考えない。まずは作者の意見を参考にする。 

 

(略)『君は永遠にそいつらより若い』を分解したのが『ミュージック・ブレス・ユー!!』と『八番筋カウンシル』(後略) 

   著者インタビュー:きらら from BookShop (shosetsu-maru.com)

 

 次に「ボストン」を手掛かりに残りの作品を飛ばし読みすると『ミュージック・ブレス・ユー‼』(角川文庫)はレモンヘッズ(p.108)、『君は永遠にそいつらより若い』(ちくま文庫)には...見つからない!けど、これは多分「LUKA」だ。

 深澤真紀との共著『ダメをみがく“女子”の呪いを解く方法』(集英社文庫)を捧げられている(p.305)方は、以前、ロッキング・オンでレモンヘッズ『カモンフィール』の紹介をしていたような気がするのだが、確認は今後の課題としたい。

 以上、「LUKA」の歌詞内容を元に『君は永遠にそいつらより若い』内の或る場面について当て推量を行ったところ、何の根拠もないけれど『八道筋カウンシル』内における「ボストンのグランジバンド」とはレモンヘッズである可能性が考えられなくもない、と思うのです私は。

 ■ Banned in Osaka !? 

 だから何なんだという結果に終わってしまった。これが無料の弊害か?でも久しぶりに読み返したら楽しかった。暢気にしていたら、以下のインタビューを発見した。

 

 

おわり

 

反省:当初は『ポースケ』(中央公論新社)をアナキズムに関連させて語るつもりだったが、本田圭佑のグレーバー推しに対する反応を見て怯んだ ジョウブレイカーのドキュメンタリーは見ていない ダイナソーではない理由も定かではない

こじつけNIRVANA

 店が閉まっているので酒を止してみた。三日後、腰回りの異様な軽さに調子付き、意味もなく階段を駆け上ったり、人気のない街を二駅半歩いたりして、翌日は両脚の激痛に苦しんだ。さらに何事もなく三日が経過して、断酒は続いている。饅頭を求めて入ったコンビニで、カゴの中へ缶酒をひょいひょい詰め込む人の横顔をねめつけたこともある。

1. NYHCの本にニルヴァーナが出てきた

The two big factors that seemed to end an era for me in 1989 were Ray getting into Krishna and Nirvana's Bleach coming out. Those two things did really change a lot of things for quite a few people, me included.(p.358)

                                            jordan cooper : owner, revelation records

 walter schreifelsも同じ頁で以下のような発言をしている。

I remember touring with Gorilla Biscuits in Europe. Someone gave me Nirvana's Bleach, and I was like, “WoW!” Fugazi was happening at same time, and that was more interesting to me, too. There was something there that seemed more adult that I wanted to grab onto [...].

2.カート・コバーンの日記にハードコアの痕跡を見る

俺はパンク・ロックが広い世界中の何よりも好き。(中略)ハードコアはマッチョすぎて、しかも気後れしてしまうようなルールがたくさんあって、俺はあんまり好きになれなかった。(後略)(p.96)

 とはいえ“Here are some of the Band I like.”と題された頁(p.229)には、いくつかのアメリカン・ハードコアと共に Discharge が出てくる(p.236では「the more i see」の具体的な曲名表記も)。で、「ignorance」Tシャツ。そして、Dirtの文字。Dirt???

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3.UK ANARCHO PUNK の影響について

 もし Dirt が DIRT (band) - Wikipedia  だとして、Discharge『Grave New World』(86年) の音楽性も含めて考慮すると、Fecal Matter(pre-nirvana)や『Bleach』の曲調にアナーコ・パンクの影響が…あるかなあ。そう考えるとメジャー契約後の作品にも Crass の響きが内在するように思えてきた。「Class of 86」という曲*1もあるし。

  ついでながら Crass に関しては、ブルース・パヴィット Bruce Pavitt - Wikipedia に言わせると以下のようになるらしい。(MDC『Chicken Squawk』を評して ロケット誌 サブポップコラム 1984年9月より) 

Like the british group CRASS, MDC is more interested in propaganda than writing a good song. 

 ちなみにクリスはSSD、チャドはHUSKER DUを着ている。デイヴは言わずもがな。

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4.何の確証も得られず

 NIRVANA と ANARCHO PUNKの影響関係について、単なる妄想・牽強付会に過ぎないこともあり、これ以上の考察は断念せざるを得なかった。よって前述した「DIRT」の真意は不明です。今後の課題としたい。

 

おしまい

 

メモ:タッチアンドゴー総集編('79-'83)とフリップサイド10周年記念号('77-'86)にクラスやディスチャージの他にThe Mob や Rudimentary Peni, Conflict 等の記事があった。キャリー・ボルツィロ『ニルヴァーナ デイ・バイ・デイ・クロニクル』(シンコー・ミュージック)によれば81年にカートはメルヴィンズと出会っていて、ブラッグ・フラッグやMDC、フリッパーを教えてもらっている、はず、だがブラック・フラッグのライブを体験したのは84年らしい。カート・コバーン『ジャーナルズ』の p.230(ラフトレード破産の走り書きと前後の文脈から93年の中頃に書かれたか)にフリップサイド、MRR、Forced Exposure なんかがリストに挙げられているけれど、若かりし頃に購読していたかどうかは不明。necros や die kreuzen は好きみたいだけど negative approach や meatmen は見当たらない。NYHC、ボストンクルーはほぼ無視。やっぱりオリンピア経由(友人やKAOS (FM) - Wikipedia なんかも)かも。クラスをスリッツ、レインコーツ、デルタ5、クリネックス等と同じ括り(ラフ・トレードのディストリビューションも怪しい cf. zounds)で捉えていた、けど自身の政治的見解と相容れないため日記への記述は控えた、とか(な訳ないとは思うけど)。Tesco Vee や Dave Simson もクラスの姿勢についてぐだぐだ書いてるし(認めてはいる)。じゃあカートの思想はというと……アナーコ・パンクの音楽的な影響も含めてとりあえず何も分からない。

 

反省1:gee vaucher john heartfield motorhate k records

*1:Fecal Matter - 05 - Class of 86' - YouTube カタカナにすれば一緒

ポスト・ハードコア ローファイ・ミュージック サンディエゴ

つづき

 帰宅後、PITCH FORK, DRIVE LIKE JEHUとTRUMANS WATER, SOUL JUNKを聴き比べた。共通する部分があるような、全然ないような気もする。どちらも共にサンディエゴ出身で活動時期もさほど変わらないと知り、両者の関係が気になった。

 地元の先輩BATTALION of SAINTSに敬意を表す元PITCH FORKの二人。曲は良いしMarc Rudeのカバーアートも最高だ!  

 It's Gonna Blow: San Diego's Music Underground

 
 TRUMANS WATER、個人的にはノイズ・前衛音楽・Lo-fi寄りの国際的知名度の高い職業的インディー・バンドの印象が強い。あるインタビュー*1では、ペイヴメントとの違いを語り、ミンガスやエリントン、ウータンやデル、サンシティガールズ等をお気に入りに挙げるのだが、同郷のバンドには言及していない。一方で動画に登場する他のバンドの多くは、主に地元のhardcore/post hardcore sceneに属していて政治的でD.I.Y.な活動を旨としているように思える。はたして同時に語られるほど近い距離にいたのか。調べるとTRUMANS WATERは93年にR.F.T.C.やFUGAZI等と共演*2している。また、サンディエゴの音楽状況を説明する際に、多少の畑違いを認めながらDRIVE LIKE JEHU, TRUMANS WATER, THREE MILE PILOT, GRAVITY RECORDSを並べて例に出すディスク・ガイド*3も存在する。

 John Reis' pre-Pitchfork hardcore band, shot somewhere around 1986. だそうです

  ジョン・レイスを媒介にして上述したバンドの枠組みを整理すると、単に「ポスト・ハードコア」の一言で終わるような気がしてきた。それぞれの位置関係を断絶として捉えるよりも、パンク・ロックの連続性の視点から検討すべきなのもしれない、と思った。何を言っているか自分でも分からない。

 

おわり

 

反省1:ドキュメンタリーを見ていない 

反省2:最終的には日本の受容状況を確認したかった? 

ディスクユニオンの商品情報では「サンディエゴの90'sハードコアシーンに焦点をあてたドキュメンタリー」と説明されていて、タイトルの由来の一つでもあるトルーマンズウォーターの(曲の歌詞)名は伏せられている 日本盤CDのライナーノーツ執筆者は、トルーマン~が佐々木敦、ドライブ~は大鷹俊一、ロケット~の1stがスナッフィースマイルの人  

反省3:SWING KIDS

*1:

*2:

*3:

 

Aimee Mann GangGreen 

 ギャンググリーン「another wasted night」CDにエイミーマンが写っていて、それは「P.M.R.C. SUCKS」12''EPのジャケットらしく('til tuesdayのvoices carryカバー?収録)ライナーノーツに顛末が記されていた。(エイミーマンのcease & desist letterをレコードに封入した与太話)

 スティーヴン・ブラッシュ『アメリカン・ハードコア』(メディア総合研究所)によると、D.Y.S.のDave SmallyとJon Anastasの出会った場所はNewbury Comics - Wikipediaとのこと。当時従業員だったエイミーマンもその場に居合わせて、実はボストン・ハードコア・シーンに深く関わっていたのかも、など妄想した。

 最後の質問の “hardcore punk scene” と、返答で述べられた “super arty underground punk scene”(と聞こえてしまう)とは、どの辺りを指しているのか気になった。
 'til tuesday 以前のバンドらしい。メンバー写真を見る限り、音楽性はポストパンクに近そうだ。でも、オリジナルドラマーはnegative FXに参加するみたい。

 

反省:音を確かめず、細かい時系列を無視して書いた。

雑感:年の瀬に聴いたTaang!期のLemonheadsに感動してマサチューセッツ音楽がいろいろ気になった。エイミーマンを聴くたびに湧き上がる複雑な感情というか、何か一つ申し訳したくなる原因を曖昧にしておいてよいものか、など思って。何の解決にもならなかったが。