うどんユリイカ
二日酔いで吐き気があった。続いている胃腸の不調は、加齢による機能低下が原因だと実感する。
納得できても気持ち悪さは残っていた。経験上、「胃に何か入れておいた方が良い」と判断して、這うようにして近所のショッピングセンターに向かう。
地粉のかけうどん大盛を注文し、来るまでの間、即売のチュモッパ風おにぎりを水で流し込んだ。チュモッパは今日覚えた単語で、夜まで忘れずに思い出せたのは良かった。油汗が流れて、パーカーの汚れないことを祈っていた。早く来ないから、だから東京の個人店はダメなんだ、とひどすぎる八つ当たり。
固ゆでの麺にかまぼこ、ホウレンソウが入っていて、ネギが嬉しい。5回目にしてやっと分かったような気がした。訪れる頻度は高いが、警戒されている感アリ。伸ばし始めた髭がそう思わせるのか。
重たい気分で、ジョン・フェイヒーを聴いているうちに眠っていた。起きたら結構調子が良くて、眠れたことに感謝する。自分の言動を後悔する日々。
第三の男
物事を正しく判断・実行できる知的能力を認知機能と呼ぶのなら、日記を書いていれば、その衰えるスピードが遅くなるかもしれぬ、という思惑で書いている。
I EXCUSE を聴いている。歌詞は暗いが、寂の転調がかっこいいし、こころが奮い立つようだ。何故か続けてアメリカ産の Oi が聴きたくなる。レザーフェイスはアルバム2枚だけ持っている程度の自分ではある。
とはいえ、ちょっと疲れてくると、聴き慣れたマッドハニーが聴きたくなる。what moves the heart ? 『マイ・ブラザー・カウ』が心地よい。SSTからジュディ・シルからマッドハニーまで話に出してくる津村記久子、本当に疲れた時に効く。
脳の神経細胞が減少しても、樹状突起のネットワークが構築されて、脳機能は維持される、らしい事を聞いて、俺は今「意識の流れ」を知りたいと思う。
ふ@っく・ぷらいど
加齢による機能低下の記事を読んでから、なんとなく落ち着かなかったので、これを書いている。毎日書いとけば能力は落ちないらしい、と信じて。
あと最低5年は頑張りたい、との見栄や希望を強く持っている。あわよくば一生調子に乗っていたい、というわがままもある。人には言えないが。
とはいえ、天気が良かったので、散歩がてら本を買いに行った。読書で生活を打破しよう、というわけだ。
今村夏子と民族学関係の本を買った。後者は仕事に生かそうとの邪心あり。行きかえりの沼で、焼き芋とコロッケをそれぞれ食す。カメが見れてラッキー。
今考えているのは、『全スケートボード史』を買うかどうか。全然知らなくて、地元の本屋で見かけた。ちょうどマイク・ヴァレリーの事を考えていて、ロン毛時代がCAPITALIST CASUALTIESの人を彷彿とさせるな~、と思ってすぐに、でも俺、どっちもちゃんと追ってないな、と思ったら何か買う気が失せた。が、やはり買うべきだろう。あの本屋の半径1キロ以内での月別スケート量はきっと自分が一番だから。
でもスケートするより速足ウォーキングの方が痩せる気がする、と最近感じる程度の滑り方だが。まあどうでもいい。
乱暴者たち
殊勝な態度を示そうと顔色をうかがっていた。疲れた。
帰宅後、不安に陥り、急に怖くなった。運動か勉強か日記で回復しようと思った。日記を書くうち復活した。一日を振り返ったが、大事な所の記憶がすっかり抜け落ちていて焦った。どうでもいい気がしてきた。
本当か?
殊勝な態度を示そうとして懲りずにうかがっていたら、失敗した。怪訝な空気を発していたが、無視した。不安に頭を支配されそうだったので、運動して帰った。
効果なし。
※時期不明の下書きより。変わらない日常を送っているな、という感想。
追伸:『チェック・ザ・テクニーク』を読んだ。いい話が多くてほっこりする。これからは音楽本を躊躇わずに購入することを決意。エイシー・アローンとKILLahBEEN『夜襲』良し。社会契約の話、マニュアル/プログラミングについての思い込みを反省。
11月に蚊に刺される。痒さは微弱なれど気分悪し。
コロナの頃
近所の生協で地元の市議会議員を見かけた。自民党所属の割に発言は完全に左寄りの人で、とはいえコープを利用するのかと、何となく不思議だった。
どうして分かったかというと、マスクを着けてなかったから。なんでマスクが気になったかというと、自分がコロナ明けだったから。
感想は、有給使わせるんだな、ぐらい。疲れやすくなったような気がするし、短期の記憶力が急激に衰えたような気もするのだが、迂闊なことは言えないのが悔しい。
休みの間、「潜伏期間」を発見できたことは僥倖だった。どうやって茅ケ崎に辿り着いたかというと、たぶん内山洋(桐山聡)から DLiP Records の流れ。
集中が続かないので短編がありがたかった。丸谷才一『横しぐれ』と近年の西村賢太の文庫。藤澤清造に帰った作品が良かった。坪内祐三はどう評したろう、と思ったところでECDを思い出してニューエラの曲を聴く。「ニューエラ似合わない」というのは「新しい時代に合わない」かも、と閃いたが誰かに言うのはやめとこ、と決意する。
さっき買ったイカフライ、「やっぱりちくわ天はおいしいな、ちょっとカマボコっぽいところがイイなあ」と途中から本気で勘違いして、これがブレインフォグかと怖かった。ので、日記を書いて落ち着こう。
勝手に着ろ
書きながら考えているのは、奥にあるはずのコートについて。
禁酒を続けているのに減らない体重が不思議だった夏、私は毎日のように甘菓子を食べ、甘い飲み物を飲んでいた。アメリカ人は中年でも炭酸飲料を飲むしな、と決まって映画「リトル・ミス・サンシャイン」の一場面を思い浮かべ、酒欲を封じるためにコーラを買い、その場で一気に飲み干すと体が重かった。
それで、試しに緩い感じの砂糖断ちにトライしてみた。辛かった。痩せたが異常に辛かった。今もチョコレートが食いたくて仕方がない!なぜか?磯崎憲一郎『赤の他人の瓜二つ』(講談社文庫)を読んだから。面白かった。安藤礼二の解説も熱くて良かった。
オーセンティック・スカのドラマーが二十歳の頃に作ったというスーツをウン十年後の今まさに着ているのを見た(パツパツだったが)。翌朝、体重制限によって諦めかけていた細身のパンツを全力で探していると、ひらめいた。
エリオット・スミスを聴いていた。「Say Yes」って、チャゲアスと一緒だなー、と昔、物凄く気になった。しかし、ジャック・ブラックの言うように*1、彼は天才、胸が締め付けられる。今は、織田裕二のことを考えている。モッズ・パーカ。いくらスカパラとはいえ、あいつ何なんだろうな、と思わずにはいられない。
去年の話。
その街は今
「植木の街」を謳う看板が外されて、その場所は更地となった。分厚い葉が年中黒かった。部屋の隅で軽金属やアダプターが見つかれば、持って行った。挟んでいた脇を緩めると、草に吸い込まれた。着地の音は聞こえなかった。不法投棄撲滅の札が立った。落とし物の自粛が始まった。
小学校の真横に家が建った。昔は畑だった。直売の芥子菜を食べたらブロッコリーの味がして、得した気分になったものだ。体育館は投票所に使われた。誰に入れればいいんだよ、という選挙があって、スケートパークの修繕を訴えていた人が当選した。
街道の延伸工事が再開された。きれいに舗装後、金網で放置されていた。その網が一部消えている。傾斜と凸部が絶妙に残されていて、ちょっとだけ試してみたかった。問題は民家がすぐ傍にあることだった。古くて奥行きのある平屋に停まっているのは軽トラだけで、危険的な高級車は見当たらない。
暗くなるのを待って、実行した結果、早々に老爺が現れた。キウイフルーツを抱えている。売れ残りを下げてきたという。即座に申し出て、聞かれる前にその場を去った。家に帰ると珍しく興味を持たれたが、何を言っても変わらない気がして、しょーもない嘘をついた。
夜中に思い出して、食ったら、うまかった。また買いに行こうと思っていたのに、地面は剝がされてしまった。