チャールズ・R・クロス『HEAVIER THAN HEAVEN カート・コバーン・バイオグラフィー』(ロッキング・オン)においても、カート・コバーンは運動部出身者や保守的な白人貧困層(自分と同じという意味で言っていると思われる)の思想、容姿についてかなり辛辣な意見を述べている。カート本人は野球、アメフト、陸上やレスリングまでやっている。(割と人気者だったらしい。マット・ルーキン(元メルヴィンズ、マッドハニー)とは少年野球団で出会う)嫌々習わされていたとしても、12才で草と酒を経験して、はたちの頃はビールの代わりにLSDを嗜むような人ではある。
They came to Sub Pop with their first single, and we passed on it for being too commercial. Of course, one year later we almost went bankrupt... Pearl Jam are the social conscience of our arena rock nation.
酒を飲まなくなった代わりに甘い炭酸飲料を好むようになった。この年でコーラ(キリン商品)が美味しいなんて、得した気分だ。自販機の傍で飲み干して「I like cola!!!」げっぷをしたら涙が滲んだ。本当にしんとしている。しばらくぼんやりしていると、体の内部が急激に冷えてきたので、問題の「木」を確かめるため道をまわる。なるほど仰げば確かに立派な木だ。しかしこんなに太い幹が揺れるのかしら?下からの照明で葉っぱがさらさらと輝いている。冬なのに枯れないのか、そう自問した自分が樹木について何も知らないことを知った。なんも分からん。
島田潤一郎『90年代の若者たち』(岬書店)を読み終えて、チャゲアス動画をひとしきり漁った後、本で触れられていた(pp.59-60)ペイヴメントのライナーノーツを手に取った。『ブライトゥン・ザ・コーナーズ』の該当箇所で微笑んでから『ワーウィー・ゾーウィー』に目を通すと、中でS.M.が「ゲフィンの新人バンド」を揶揄していた。当時、発言を真に受けた自分は愚かにも jawbreaker『dear you』と aimme mann『i'm with stupid』の購入を見送ってしまった。どちらもペイヴメントよりキャリアがあるのを知らずに。ジョウブレイカーはニルヴァーナ(それこそD.G.C.ですが...)のオープニング・アクトを務める予定だったと知って探し求めたが、それも三枚目までで、『dear you』に関してはjets to brazil 来日の時でさえ食指が動かなかった。エイミーマンは映画『マグノリア』で再認識して、津村記久子『エブリシングフロウズ』(文藝春秋)を読んで、ようやっと聴く気になった。